トリニダード・トバゴの日本国大使館に約6年間、専門調査員として勤務した鈴木美香氏によるトリニダード・トバゴを語る1冊「トリニダード・トバゴ カリブの多文化社会」が出版されました。トリニダード・トバゴという国を幅広い角度からとらえています。著者が現地で経験したエピソードは、現地へ行ったことがある人は「あるある」と思わず頷いてしまうようなことが多く登場します(トリニタイム、渋滞事情、カーニバルの衣装のこと、などなど…)。トリニダードの音楽についても詳細に紹介しており、KESやMACHEL MONTANOが来日した事についても触れております。また、「日本とトリニダード・トバゴ関係に影響を与えた近年の2つの事件」として、その一つに東日本大震災をあげていますが、トリニダード・トバゴで震災がどのように報道されていたかなど、当時の状況を詳しく紹介しており、改めてこんなにも日本のことを心配してくれていたのだと知る事が出来ます。

トリニダード・トバゴを知るにはまずこれを読んでから、と思えるそんな1冊です。

「トリニダード・トバゴ  カリブの多文化社会」
著/鈴木美香
論創社
定価/2700円+税
ISBNコード/978-4-8460-1744-6