トリニダード・トバゴの唐辛子事情

【其の三:Scotch Bonnet(スコッチ・ボネット)】

前回よりだいぶ時間が空いてしまいましたが、今回はこの唐辛子事情最終回です。

最終回にはトリニダード・トバゴでもっともポピュラーな唐辛子、Scotch Bonnet(スコッチ・ボネット)を紹介します。

Scotch Bonnet(スコッチ・ボネット)

このカラフルで丸くてツヤツヤで可愛いスコッチ・ボネット、見た目も辛さも日本でもお馴染みのハバネロそっくりですが、微妙に違います。

ハバネロはメキシコ原産なのに対し、スコッチ・ボネットはカリブ海が原産で、味もスコッチ・ボネットのほうがフルーティーと言われています。

そして、こちらの人は唐辛子といえばスコッチ・ボネット、とにかく1パックの量が多いのです。買う時はバラ売りしているのを探すか、大量に買って、余った分をどう使うか考えてからにしないと痛い目を見ます。

そんなスコッチ・ボネットですが、地元ではスープからピラウ(ピラフみたいなトリニダードの炊き込みご飯)、チャオ(フルーツをスパイスで和えた物)、はたまた料理の下味、そしてペッパーソースと、とにかくありとあらゆる料理に使います。

とにかく何でも普通に使われているスコッチ・ボネット、実は辛さが日本で一般的に使われている「鷹の爪」の5〜7倍くらいと見た目に反して可愛くない辛さです。日本だったらもう激辛の域です。どうりでこちらの人が「辛いものは嫌い、食べられない」と言っても日本の七味唐辛子なんて辛くも何ともない美味しいペッパーとして大量にかけちゃうわけです。

いかがでしたか?

トリニダード・トバゴ原産の唐辛子は今のところMoruga Scorpion, 7potそしてScotch Bonnetの3つですが、最近はハラペーニョやチェリーペッパーなど海外由来と思われるものも沢山売っています。

ちなみに私個人は激辛好きを豪語しながらも、使う唐辛子はScotch Bonnetがほとんどです。スコーピオンや7potは辛すぎて1個の半分も使えない有様です。Scotch Bonnetでさえ1個を料理に入れ、あとは刻んでペッパーソースなどにして保存という体たらく。。

皆様もトリニダード・トバゴにお越しの際はぜひぜひトリニダード原産の唐辛子をためしてみてくださいね。