3月17日(水)(カリコム諸国現地時間:3月16日(火))に、Juntos!!中南米対日理解促進交流のプレプログラム(オンラインによる事前プログラム)として、カリコム諸国と鹿児島県のホストタウン交流が実施された。I LOVE TRINIは毎年カリコム若手外交官の来日レセプションに招待いただいている経緯があり、このオンラインプログラムを拝聴した。

参加者は、鹿児島県にあるホストタウン6町(大崎町、天城町、徳之島町、和泊町、知名町、与論町関係者)とカリコム諸国社会人の皆さん。

鹿児島県にある6町がホストタウンを結んでいるカリコム諸国は以下:

大崎町:トリニダード・トバゴのホストタウン

徳之島の天城町:セントクリストファー・ネイビスのホストタウン

徳之島町:セントビンセントのホストタウン

沖永良部の和泊町:ドミニカ国のホストタウン

知名町:グレナダのホストタウン

プログラムの内容としては、鹿児島県にあるホストタウン6町、大崎町、天城町、徳之島町、和泊町、知名町、与論町での生活や市民活動について理解を深め、またカリコム諸国の参加者の皆さんの自国と、日本の地方自治体との交流の歴史や東京オリンピック・パラリンピック競技大会ホストタウン地域の魅力を学ぶと共に、今回のオンライン交流を契機とした更なる相互交流の活性化について考えるという会であった。

写真は与論町長によるホストタウン 紹介

私は2019年に沖永良部島知名町のホストタウン交流のお手伝いした際、カリブ海の国グレナダの方を引率し、知名町を訪れている。また毎年カリブ海諸国はトリニダード・トバゴを始め、何ヶ国か訪れており、グレナダもその前の年に訪れている。鹿児島県と中南米カリブ海諸国がホストタウンに結ばれた経緯は、”島”の共通点からと伺ったが、訪れるとまさに土地・風景が似ていて驚いたのを覚えている。グレナダの方も「地球のほぼ反対側だが自国ととても風土が似ている!」という風に言っていた。プログラムの内容として、鹿児島県・奄美群島全体概要紹介、ホストタウン6町紹介があり、各町の魅力を紹介していた。オンラインではなかなか難しい面があるがこの共通点にカリコム諸国の参加者の皆さんがどれだけ伝わっているかは興味深い。

またプログラムの一つとして、海謝美(与論島で活動する海岸清掃団体)の活動紹介をビデオを交えての実施。海謝美は与論島で海岸清掃活動を毎朝行っているボランティア団体で、与論島のごみ問題について説明した。なんと与論島の浜に漂着しているほとんどは中国からのゴミということ。また、東日本大震災の福島からのゴミが太平洋の海流でアメリカへ渡りまた、巡り巡って8~10年かけ与論島に漂着していることには驚いた。

前述したとおり、私は毎年カリブ諸国を訪れており、個人的には、彼らのゴミに対する意識は、日本人の私たちよりは低いと考える。特に現在のカーニバルは、カーニバルまでパーティーがひっきりなしに行われるが、ビーチパーティー、ボートパーティー、道でのパーティー、飲み食いしたプラスティックのゴミを平気でその場に捨てる。この様子を見るとカーニバルの裏事情としてはかなり深刻なゴミ問題があると言える。そういうことが当たり前ともいえる中で生活している人たち(皆が皆そうではもちろんないが)が、この海謝美の活動をどのように感じたのか、これも興味深かった。

プログラムの最後にZoomブレイクルームにて、カリコム諸国と各ホストタウン、海謝美の皆様で小グループに分かれ、本日の内容についての振り返りやお互いの地域への疑問等について、意見交換会が行われたとのことだが、参加者ではない私は、システム上ブレイクルームにうまく入ることができず…この意見交換については拝聴できずに終わってしまい残念であった。

日本とは約13時間(国による)離れた諸国と離れていても交流が実施できること、またこのように互いのこと、状況・活動を紹介し合う機会はとても大切であり、途絶えさせることなく定期的・継続的な実施が重要である。私どもも交流のお手伝いをしていけるように積極的な活動を行なっていきたい。