早いもので、もうカーニバルまで10日を切り、イベントも各種コンペティションも目白押しの今日この頃です。

 カーニバルといえば多種多様なコンペティションが行われておりますが、その中でもあまりメジャーではないけれども、トリニダードのダンス、音楽の原点とも言えるスティックファイトという格闘技(?)の地区予選を見にいきました。

 勉強不足の為、ルールなどは詳しく分かりませんが、見た限り、

  1. 竹の棒でフェンシングや剣道のように叩きあう。
  2. カリンダという音楽に合わせて踊りながら戦う。
  3. 防具は着けないけど、救急車と医療車両が待機している。
  4. どう決着がつくのかは不明だけれどもどうやら時間がくると試合終了となる。

という事がわかりました。

さてさて、1.についてはブラジルのカポエラなんかも踊りながらの武術なので似ていますね。

2.についてこのカリンダという音楽が、トリニダードの音楽やダンスの原点になっていると言われています。

楽器カリンダ

そして気になる3番ですが、本当に防具は何も着けずに木の棒で叩きにかかるのですが、相手ももちろん木の棒で応戦します。そして当たりそうになるとレフリーが入って止めるし、当てそうになった方は「あっぶね〜!!」って顔をしています。しかし避けきれずにどうやら手に当たってしまった時には、当てられた方は救護班に「あたって痛いんだけど、、、」のように見せて、救護班は「まだ大丈夫じゃない?」みたいな感じで、試合は続行、タイムアップで終了という流れでした。

見ている方はヒヤヒヤです。万が一当たったら。。救急車はすぐ後ろに控えていますが、殴られて倒れるところなんてあまりお目にかかりたくはないものです。

この日は救急車の出動はありませんでしたが、やはり、頭に当たって倒れたり、流血騒動になったりなんてことは珍しくない様子です。

こんなスティックファイトの様子は2017年のSoca 、Machel Montano & Bunji Garlinの“Buss Head”  という歌になっています。このタイトル“Buss Head”の意味がまさに“スティックファイトでかち割られた頭”みたいな意味なんだそうです。

最初は防具なしで救急車?!なんて思っていたのですが、それもトリニダードの古く悲しき歴史を経て、勝ち取った精神と自由の象徴なのだと知って、畏敬の念を覚えずにはいられませんでした。

 素晴らしき伝統文化スティックファイティングは、Youtubeにも映像がありますし、トリニダードに来た際には一見の価値ありのイベントです!